【業務委託美容室】美容師が独立5年間で3店舗出店した方法

美容師が独立5年間で3店舗出店した方法【業務委託美容室】

この記事では独立から業務委託の美容室を経営し5年で3店舗まで展開させたオーナーにサロンの作り方を聞きました。
全員正社員の美容室とは違う、業務委託サロンならではの運営方法の秘密をご紹介します。

業務委託美容室の特徴

最近、美容業界でも多く出店されている業務委託ですが、
なぜ年々増えてきているかといいますと、一番の理由は社会保険への加入が無いことが大きいです。
また、給与の考え方も異なり、業務委託者には報酬という形で支払われます。

例えば、フリーのお客さまは40%・指名のお客さまは50%など、売上に応じて変動する報酬のため、
余分な人件費がかからず美容室の経営がしやすいことも、注目され増加している要因です。

それでは、簡単に社会保険が美容室にとって、どれだけ負担になるかご説明します。

社会保険の加入義務とは?

社会保険とは一般的に4つあります。
健康保険・厚生年金・雇用保険労災保険』これらをまとめて“社会保険”と呼びます。
会社の業態ごとに、加入義務の内容が違ってきますので、注意が必要です。

法人(株式会社・有限会社・合同会社)

全スタッフ(役員・従業員)は、『健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険』これら全てに加入する義務があります。
会社の負担額はおおよそ、❝社員の給与×約14%❞が会社が支払う負担になります。※2015年現在の指標です。
例えば月の給与が20万円のスタッフが1名いたとすると、約28,000円の会社負担が発生します。
※厳密にはもう少し細かい計算方法です。

ただし勤務時間が、約週30時間以下・月約120時間以下=正社員の3/4時間未満であれば社会保険加入義務はありません。

個人事業主

理美容業は特定業種と定められているので、美容室は現状従業員が、何名いても『雇用保険』『労災保険』の加入義務のみです。
一般企業であれば通常、従業員5名以上は、『健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険』全てに加入する義務があります。

一般的な業務委託サロンの問題点

皆さんは、業務委託で働いているスタッフはどんな方々を想像しますか?
『稼ぎたい人・独立までの期間限定の人・自分で時間をコントロールしたい人』など、
色々な理由で働いている人が多くいます。

業務委託全部が当てはまるわけではありませんが、
一般的なサロンより人間関係が希薄であったり、チームワークが取れていないなどの、
人的な問題点があることが多く耳にします。

オーナー自身も独立前に、一般サロン〜業務委託サロンと渡り歩いてきており、
その問題点に直面した経験がありました。
以前の業務委託サロンで、実際にどんな経験をしたかといいますと。

  • 「電話がなっても誰も出てくれない」(誰も出ないので一度電話にでるとずっと電話番になるおそれがある)
  • 「スケジュールも考えずに予約表を埋めていく」(施術内容に関係なく隙間があればどんどん予約を埋められる)
  • 「当日欠勤が多かったため業務がハードになっていく」
  • 「物品の管理が出来ていない為、薬剤が切れることが多くトリートメントがない場合リンスを使用するなど。。。」
  • 「フリー客のわり振りが、きちんと設定されておらず、スタッフ間のトラブルが多い」
  • 「空中店舗で水圧の調整が出来ていない。」

現場の声は意外と深刻な問題ばかりです。
利益を追求するあまり、重要な所が疎かにされがちです。

スタッフに長く働いてほしい

先ほど記載した経験をしたからこそ、スタッフが長く働ける業務委託サロンを、創ろうと思ったのがきっかけです。
会社を成長させる為にも、まずスタッフの成長を手助けし、相互成長ができる環境を作りあげました。

コミュニケーションの徹底

まず、第一にスタッフ間のコミュニケーションを活発に取れるようにしました。
3店舗ありますが、全ての店舗でスタッフ同士は仲がいいです。
そのきっかけ作りとして、会社負担で食事会を定期的に開いたり、
できるだけ交流を深めることに、会社として努めています。

ミーティングのあり方

次に、意外とだらだらとしてしまう、ミーティングの仕方です。
行うときはメリハリが大事です。
毎月行っており、過去数ヶ月の比較と改善点の報告をしています。

各スタッフの数字を見つめなおす

見るべき数字は『再来・指名・口コミ』です。
再来や指名はポスレジ機能を使用して「カルテ数・単価・来店サイクル」を基軸に一人ひとり細かく出す。
特に口コミ(集客サイトなど)は非常に重視しており、クレームがおきるスタッフは限定されるので、
そこで店長から指導をしてもらう。(ポイントはオーナー自身からは言わない。理由は後ほど詳しく説明します。)

美容業界の現状を報告

サロンワークをずっとしているスタッフは、外の情報をなかなか取り入れることが出来ないので、
オーナー自身が積極的に外部からの情報を仕入れて、スタッフに共有しています。
そうすることで、スタッフの成長を手助けしています。

会社の方向性を伝える

 業務委託だと、通常は会社から業務の指示や命令がNGなので、共有する形で伝えています。
なにも言わないままだと、会社として統制が取れなくなってしまうので、毎回確認しています。

スタッフの要望を聞く

サロンで使用している、薬剤や設備などの使いやすさなどを聞き、現場の声をなるべく聞き出す。

チャンスを多くあげる

こんなスタッフはいませんか?
ミスが多いスタッフやクレームが多いスタッフなど、もっと頑張れないかな?と感じる。
そんなスタッフに役職を与えると、急に仕事のやり方が変わったり伸びる人が多くいます。
もちろんタイミングはあると思いますが、チャンスを与えてあげることで活躍できたりします。

また、昇格に期間や年齢はあまり関係ありません。
新卒はまた別ですが、中途でもやる気や多方面に吸収しようとしているスタッフには、幹部として任せるべきです。
そうすることで、他のスタッフにも刺激があり、自分にもチャンスがあると思うようになります。

美容室の“しくみ”

先程も少し触れた所ですが、オーナーから直接スタッフに指摘しないようにする理由など、
会社として決め事を作り上げた経緯やしくみをご説明します。

もちろん最初から、順調に行ったわけではありません。
独立して半年くらいたった頃に、気づいたことがあります。
美容室の現場にオーナーは果たして必要か?

なぜそう思い立ったかというと、
オーナーは融資を受けて独立し、リスクを背負っているため、
どうしても経営者目線になってしまい、
スタッフに口うるさく注意をしてしまっている自分がいたからです。
そこで、オープンから半年くらいで現場を離れることを決意しました。

現場から離れてみて

実際に現場を離れることで、独立する経営者の傾向などがわかってきました。
大きく分けて2つに分けられるとおもいます。
どちらが「良い・悪い」では無く、あくまでも方向性です。

独立のパターン

内向き

ほぼ美容室内ででスタイリストとして勤務。
オーナ自身がサロンの看板となっているケースもある。
美容団体などの入り、交流はだいたい美容関係の人。
美容以外の人との関係は限定的。(年に1度、税理士さんと話す程度)
※こちらは多数の独立パターンです。

外向き

美容室内にはほとんど行かず、事務所での勤務。
美容以外の人間関係を積極的に構築していく。
多くの時間を経営力を磨く為に使用する。(税の仕組みや、法律に関することなど)
※こちらは少数の独立パターン

 組織の構築

いきなり現場を離れようと思ってもそうは行かず、まずは役割分担を決めねばなりません。
それぞの役割と目的を分かりやすく説明します。
この形も直ぐに出来たわけでわなく、形になってきたのは大体3年〜4年かかりました。

オーナー

  • 現場の事は全てスタッフに任せる。
  • 注意点などがあっても、スタッフに直接言わずマネージャーに伝える。
  • 外部との関係を多く持ち、それをマネージャーと共有する。
  • サロンには一切顔を出さない。【これが重要】

マネージャー

  • サロンワークはスタッフに任せる。
  • 各店の店長との情報共有を多くする。
  • オーナーからの報告や現場で感じた注意点は、店長に伝える。
  • オーナーと店長の間のパイプ役に徹する。

 店長

  • スタッフへの教育や指導。
  • マネージャーとの情報共有。
  • トラブルを起こる前に処理
  • 店舗の方向性を整える。

 スタッフへの教育

スタッフへの教育は、色々あると思います。
もちろん技術・接客などは、非常に重要です。ただ、それだけではありません。
美容師さんの多くが一般の会社員よりも、給与の仕組み・社会保険・納税についてあまり詳しくないです。
これは、周りに誰も教えてくれる人がおらず、給与の内訳も把握していないのが現状です。

お金の話はなかなかしづらいと思いますが、数字を知らずに売上を意識するのはとても難しいです。
こういった知識をつけることで、自然と数字への意識が高まりサロンとしても良いことが多いからです。

 

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